


kinomono
- story -
私は果物というものがなんとも魅力的に見えて、とても好きでした。
だからこそ、木を使ったものづくりをする中で「果物で何か作りたいなー」という思いは強く、でも…
「いいアイデアがないなー」と考えるばかりで何も出来なかったのです。
そんなある日、私は元美大生で絵画を学んでいたのですが、ふとセザンヌのことを思い出し彼の絵を見ていました。そうすると静物画のモチーフとして果物が出ているではないですか。その時1つのアイデアが生まれたのです。
「木で作られた果物を絵のように壁に飾ってみるのはどうだろうか?」と。
絵のように半分平面的で、でも木の素材感を感じられる半分立体的な飾り物。そんな“木の果物”を壁に飾ってウォールデコレーションを楽しむ。
「これは楽しそうだ!」
というのが、このシリーズのきっかけでした。
では、シリーズの名前をどうしようか?
と、悩み妻に相談してみると、黙々と「果物」の語源を調べ始める彼女…
「果物」は「木の物」の意味で、元は木の実を指したということらしい…
つまり「果物」は「木から生み出された物」であると。うん、よく考えれば当たり前だ…
いや、まてよ…
そうか!
私が行なっている木を使って果物を作るという行為と、自然の木が果実を実らせる行為とが、同じ「木の物」という言葉で繋がっている!
つまり、
木で作られた(木製の)果物は「木で出来た物」→「木の物」
木から生まれた(自然の)果物「木から生まれた物」→「木の物」
これは面白い発見!
ということで、名前はもう決まったも同然。kinomonoとして、木製果物のウォールデコレーションシリーズを作り始めたのです。
○使用樹種
サペリ
○塗装
オイル仕上げ
◯サイズ
Φ100×H25mm
※手づくり品のため多少誤差がございます。